[ その他 ]
(2016/1/11 05:00)
昨年の暮れ、家のDVDレコーダーが故障した。「紅白歌合戦が録画できないと困る」という老親のために新機種を急ぎ購入し、どうにか正月休みを過ごした▼近年、AV機器の利用環境はパソコン並みに激変している。ブルーレイへの転換はもとより、超高画質の4Kテレビや3次元映像、録画した番組をネット経由で外出中のスマートフォンで見る機能も一般化した▼録りだめしたテレビ放送を見るだけでも、使い方は明らかに変わっている。この数年、DVDなど光ディスクの利用は皆無。録画再生はハードディスク装置(HDD)が頼りで、空き容量は常に不足気味だ▼VTR時代には録画テープを並べてライブラリーを作ったものだが、今はHDDで見られれば十分。ということは、いずれネット経由で過去の番組が視聴できれば満足するだろう。これが一般ユーザーの声だとすれば、長くテレビの下を定位置としてきた家庭用録画機は遠からず消滅するのかもしれない▼買い替え後に老親から「新しい機械なら(パソコン動画の)ユーチューブを録画できるか?」と問われ、そんな機能がないことを残念に思った。家電メーカーは利用者ニーズの変化を、ちゃんと吸い上げられているだろうか。
(2016/1/11 05:00)