[ その他 ]
(2016/3/10 05:00)
沖縄文化を表す言葉のひとつが“チャンプルー”。郷土料理でも知られるが意味は「まぜこぜ」といったところだ。歴史的に多様な海外文化と接触し、つくられてきた独特の風俗を指す▼地酒である泡盛もアジア各地からの伝来とする説が有力。その泡盛をさらにチャンプルーしたのが“泡盛カクテル”である。シェイカーの腕を競う「琉球泡盛カクテルチャレンジ」が、このほど那覇市で開かれた▼12回目の今回は「アジアカップ」と銘打った。参加45人のうち約3分の1が台湾、韓国、シンガポールの出身。ショートカクテル部門で台湾選手が優勝するなど多数の海外勢が活躍した▼主催した泡盛マイスター協会会長の新垣勝信さんは「新たな可能性を開き、世界に発信したい」と意気込む。泡盛の出荷量は県内・県外向けとも10年間以上減少が続く。その中でアジアは期待の市場。沖縄県酒造組合会長の玉那覇美佐子さんは「泡盛の間口が広がる」と大会に期待を寄せる▼同組合は2月に首都圏向けの共同物流体制を構築した。組合員の製品を混載し、共同運営の倉庫でコストを抑える。蔵元を越えた“泡盛出荷チャンプルー”は、まさに沖縄流。競争力を高め、県外市場の拡大に先手を打った。
(2016/3/10 05:00)