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[ 環境・エネルギー ]
(2016/6/16 05:00)
「スマートコミュニティJapan2016」では、トヨタ自動車が新型プラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」の日本仕様を初公開したほか、水素社会実現に向けた様々な取り組み、循環型社会を目指した新素材など多彩な技術が集まった。注目の展示を紹介する。
【トヨタ自動車】
トヨタ自動車は新型プリウスPHV(日本仕様)を初公開した。大容量リチウムイオン二次電池を搭載し、電力での航続距離を60キロメートル以上(従来車は26・4キロメートル)へ引き上げを目指す。ハイブリッド燃費目標値はガソリン1リットル当たり37キロメートル(JC08モード)。同車は世界で初めて、ルーフに搭載した太陽電池から走行系にも電力を供給。1日で最大5キロメートル、平均2・7キロメートルを太陽の力で走らせたいという。
【ホンダ】
ホンダは、1人乗りモビリティー「ユニカブ」を使い、モビリティーをシェアする将来を表現した。来場者は、交換式の小型電池をユニカブに装着してスイッチを入れ、会場内を周遊できる。同社は電気自動車(EV)から電気を取り出す外部給電器も商品化しており、EVから交換電池を充電する仕組みも紹介した。
【NEDO】
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、世界12カ所でのスマートコミュニティー実証事業を紹介した。エネルギー地産地消に向けたドイツでの取り組みは世界的にも注目される。再生可能エネルギーが普及して売電価格が下がると、自己消費の利点が大きいためだ。日本の蓄電や蓄熱、情報通信技術(ICT)を利用する。
【産業技術総合研究所】
産業技術総合研究所は、木材などから生産する新しい機能性材料「ナノセルロース」を紹介した。ナノセルロースは幅20ナノメートル(ナノは10億分の1)の超微細な繊維で、強度は鋼鉄の5倍ながら重さは5分の1。ポリプロピレンなどの一般的なプラスチックに配合し、補強材料などとしての利用が期待されている。
【JLGインダストリーズジャパン】
スマートファクトリーJapanでは、JLGインダストリーズジャパン(さいたま市北区)が工場など大型構造物のメンテナンス時に足場がわりに使う高所作業車を展示した。親会社は米国の高所作業車メーカー、JLGインダストリーズ。屋内作業にも向く電池駆動式で、アーム部分を自在に曲げられる。
【岩谷産業】
水素社会実現ソリューション展では、岩谷産業が国内各地の水素ステーションに設置を進めている水素ディスペンサーを紹介した。充てん圧力70メガパスカルで、燃料電池車(FCV)に水素を充てんする。今後始まる82・5メガパスカルでの水素充てんにも、一部の部品変更で対応できる。同社は今後も小型化・低コスト化に向けた開発を続ける。
【水素パビリオン】
水素パビリオンでは、各自治体による水素社会に向けた取り組みを展示した。埼玉県は公用車としてのFCV利用や、2016年度からの県独自の水素ステーション設置補助金などにより、内陸地の水素社会の実現を目指す。20年には、車で15分程度走るごとに水素ステーションが点在する体制を構築したい考え。
【国産木材の有効利用事例紹介】
(2016/6/16 05:00)