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[ エレクトロニクス ]
(2016/10/3 05:00)
シャープは約574億円を投じて三重工場(三重県多気町)と堺事業所(堺市堺区)に有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレーパネルのパイロットラインを導入する。2018年4―6月の稼働する予定。シャープが研究開発目的以外で有機ELパネルの生産用ラインを導入するのは初めて。18年に米アップルが発売する新型スマートフォンなどへの採用を目指す。
有機ELパネルの量産は韓国のサムスン電子、LGディスプレイが先行し、ジャパンディスプレイとシャープの日本勢が追う。台湾・鴻海精密工業による買収手続きの遅れなどで、シャープの有機EL量産計画は競合各社より出遅れ感があり、今回の投資決定で追撃体制に入る。
導入するラインは小規模の生産が可能。三重で前工程にあたる回路基板を製造し、その後、堺で有機EL材料を蒸着してパネルに仕上げる。
堺では親会社の鴻海と共同運営する大型液晶工場「堺ディスプレイプロダクト」を活用する。18年以降の本格量産の前工程は大きいサイズのガラス基板が使える亀山工場も活用する見通し。ただ、亀山工場は液晶パネルの製造も継続するため、本格量産は鴻海グループの工場を活用する可能性もある。
【シャープ、物流会社を新設】
シャープは親会社の台湾・鴻海精密工業グループの物流会社であるチェンドゥジャスダと業務提携し、自社の物流業務を担う新会社「シャープジャスダロジスティクス(SJL)」を3日付で設立する。
SJLは中国で鴻海グループの物流を担うジャスダのコスト競争力、物流ノウハウ、顧客網を生かしてシャープの物流業務の効率化を図る。
新会社はシャープの100%子会社として設立し、高山俊明取締役が社長に就く。将来は物流業務サービスを外販することも視野に入れる。
(2016/10/3 05:00)
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