[ 機械 ]
(2016/10/20 05:00)
「次世代製造技術に挑む」をテーマとする「モノづくりマッチングJapan2016」(日刊工業新聞社主催)が東京・有明の東京ビッグサイトで19日開幕した。会場を構成する展示会の一つ「3D造形技術展」では、産業用の高度な3Dプリンティング技術が注目を浴びている。出展各社は、試作から量産まで幅広い用途向けに独自の造形技術を提案。技術水準の向上に伴って、ユーザー側の期待値も高まっている。
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場内でひときわ注目されているのが、金属3Dプリンターを展示する次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)だ。プロジェクトメンバーの多田電機(兵庫県尼崎市)による研究成果を、初めて実機で紹介。2015年に公開した東芝、東芝機械の試作機とともに来場者の興味を引いている。
一方、キーエンスは3Dプリンター「アジリスタ―3000シリーズ」の新材料として、シリコーンゴムをアピールしている。同材料を用いたハーネスカバーなどの試作モデルを展示。シリコーンゴムの弾力性により、「ゴムカバーが動いた際のハーネスの動きなどを検証できる」とマーキング事業部の佐藤裕和氏は説明する。
最新の造形技術を前に、来場者の表情は真剣そのものだ。一時の3Dプリンターブームが去った今、ユーザー各社はあらためて各技術を比較し、本格的に導入を検討する段階にある。金属プリンター「OPM250L」で作った金型を展示するソディックでは、「成形部品メーカーの方が来て『こんな金型ができるのか』と驚いていた」(マーケティングセンター)という。
このほか、協栄産業(東京都渋谷区)が米3Dシステムズ製の金属プリンターを展示するなど、多種多様な装置・技術が場内を沸かせている。会期は21日17時まで。出展各社がどれだけ有用な活用法を提示し、ユーザーの心をつかめるかが見どころだ。
(2016/10/20 05:00)
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