[ 科学技術・大学 ]

大西飛行士リポート/「きぼう」が支える、火気厳禁下の燃焼実験

(2016/10/26 05:00)

(昨日から続く)

もう一つご注目頂きたい実験がこちらです。日本が日本実験棟「きぼう」で行う初めての燃焼実験になります。実は微小重力環境を利用した燃焼実験は日本を発祥としています。半世紀以上前に行われた自由落下実験がそれです。今回の実験では、宇宙環境を利用することで長時間の微小重力環境が実現でき、最大で150個以上の液滴を一度に作り、燃焼する様子を観察することが可能となっています。これまでの同様の実験では液滴はせいぜい数個でしたので、より実際の噴霧燃焼に近い条件で実験を行うことで、予測手法の高精度化を実現することが狙いです。

【熱対流作用せず】

宇宙での燃焼実験のメリットは、熱による対流が作用しない点です。宇宙ではろうそくの炎が球形になるように、燃焼という私たちの日常に身近な現象を純粋な姿で観測することが可能です。現代では自動車や航空機のエンジン、火力発電など社会のさまざまなところ...

(残り:1,318文字/本文:1,718文字)

(2016/10/26 05:00)

※このニュースの記事本文は、会員登録 することでご覧いただけます。

ログインするとこんな内容・詳細が読めます

  • 大西飛行士リポート/液滴群燃焼実験、
  • 厳しい安全要求クリア−「きぼう」環境生かす

Journagram→ Journagramとは

科学技術・大学のニュース一覧

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン