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(2016/12/1 05:00)
モノづくり日本会議と日刊工業新聞社は30日、「第13回/2016年超モノづくり部品大賞」の贈賞式を東京都新宿区のヒルトン東京で開いた。大賞に輝いたノリタケカンパニーリミテドの「カーボンフリー燃料の直接供給型燃料電池用部品『セラミックスセル』および『封止ガラス』」をはじめ、合計36社38件に各賞が贈られた。
ノリタケはアンモニアを燃料に用いても腐食・劣化しないセルとガラスを開発。二酸化炭素(CO2)を出さない電池を実現したことが評価された。永田滉執行役員開発・技術本部長は「受賞は環境向上に取り組む企業と技術者の励みになる。一日も早い実用化と環境改善のため、さらに研究開発に突き進む」と気を引き締めた。
芝浦工業大学の小口泰平名誉学長は講評で「受賞製品からは、ユーザーの困りごとを解決したいというプロとしての熱意と、他部門と連携しながら果敢に挑戦して作りあげた日本ならではの英知を感じた」とたたえた。
喜びの声
30日に開催した「第13回/2016年超モノづくり部品大賞」の贈賞式には38件の受賞部品を手がけた計36社の関係者が集まり、受賞の喜びを分かち合った。
■超モノづくり部品大賞
【ノリタケカンパニーリミテド執行役員開発・技術本部長商品開発センター長・永田滉氏/環境保全に貢献】
今回の受賞は大きな励みになる。世界的な環境保全の取り組みの中で、カーボンフリー、二酸化炭素(CO2)排出削減に貢献できる。食器で培ってきた要素技術をベースに新しい技術を盛り込んだ。この技術をいち早く実用化につなげたい。
■モノづくり会議共同議長賞
【日本発条・畑山薫副社長/部門連携の成果】
今回の受賞製品は、シートの一貫生産で培ったノウハウと、バネづくりで培った技術を融合して作った。あらゆる部門の担当者が連携したからこそ生まれた製品であり、開発力とチームワークを認めていただき、非常にうれしい。今後もお客さまのニーズに応えることができるシートやバネを作っていきたい。
■モノづくり生命文明機構理事長賞
【鈴木油脂工業・鈴木秀夫常務/製品群を拡充へ】
このように栄えある賞をいただき、誠にありがたい。受賞製品である業務用手洗い洗剤「クイックメルティ」は洗浄効果を高めるスクラブを環境負荷の低い溶解性にしている商品。今回の商品を発展させいくつかのバリエーションを増やしながら、世界でも展開していきたい。
■日本力(にっぽんぶらんど)賞
【日立製作所ヘルスケアビジネスユニット開発統括本部第二技術開発本部長・高野博司氏/海外展開目指す】
受賞はとても光栄だ。内視鏡を使った治療に使われているが、飛躍的に画質が向上し、医療従事者や患者の被ばく低減にも寄与する。医師からの評判も良く、患者の生活の質(QOL)改善にも貢献できる。海外にも展開していきたい。
【フォトロン・布施信夫社長/改良加え現場に】
前年の機械部品賞に続き、賞をいただけて光栄だ。今回受賞した複屈折マッピング計測装置「KAMAKIRI」向け計測モジュール「PI―5」は1秒間に10万点という計測速度の実現などまさに革新的な製品だ。今後も、生産現場で使っていただけるように、改良を加えながら貢献していきたい。
(2016/12/1 05:00)