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[ 科学技術・大学 ]
(2017/2/23 12:00)
みずがめ座の方向に約40光年離れた赤色矮星(わいせい)には、地球ほどの大きさの惑星が少なくとも7個ある可能性が高いと、ベルギー・リエージュ大などの国際研究チームが22日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。太陽系のミニチュアのような構成で、生命に必要な水が液体で存在する岩石質の惑星が含まれている可能性があるという。
この赤色矮星「トラピスト―1」は、大きさや質量が太陽の約1割しかなく、恒星としては温度が低く暗い。しかし、惑星7個のうち6個は公転周期が1.5日から12.4日と短く、赤色矮星からの距離が近いため、水が液体で存在する適温の惑星があり得る。今後、惑星の大気を詳細に観測し、生物の活動によって生じた物質が含まれていないか調べる方針。
研究チームは南米チリにある欧州南天天文台(ESO)の望遠鏡などを使い、昨年5月にトラピスト―1に地球サイズの惑星が3個あると発表。宇宙望遠鏡も使って観測を続け、さらに4個あると推定した。惑星が赤色矮星の手前を横切り、赤色矮星の明るさが低下する現象が周期的に起きることなどを手掛かりにした。(時事)
【NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡による赤色矮星と7個の惑星の観測の様子(いずれもNASA/JPL-Caltech提供)】
(2017/2/23 12:00)