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[ 科学技術・大学 ]
(2017/3/22 05:00)
慶応義塾大学理工学部の杉浦裕太助教と杉本麻樹准教授らは、クッションやぬいぐるみなどの柔らかな日用品をIoT(モノのインターネット)の起動スイッチに変える技術を開発した。光センサー付のベルトを巻き付けてクッションなどの変形を計測し、信号を出す。後付けできる上、IoT化する対象を選ばないのが特徴。利用者の状態に合わせて、テレビや照明のリモコンのように応用が可能。5年内の実用化を目指す。
布製のベルトに光センサーを張り付け、クッションなどに巻いて使う。クッションが手で押されて変形すると光センサーとクッション表面の距離が変わり、反射光の強度として変形を捉える。
あらかじめ「抱きしめる」「なでる」などの行為と変形量のデータを集めれば機械学習で判定可能。大きさ20センチメートル程度のクッションに2本のベルトを巻くと、9カ所を押してそれぞれの位置を97%以上の精度で判定できた。位置判定ができれば、クッションをテレビや照明、エアコンなどのリモコンのように使える。「なでる」など小さな変形では8割程度の識別率だった。
また、ソファとクッションをセンサー化すれば、テレビなどを見ながら体をどう動かしているか状態を推定できる。ソファで寝てしまったら自動で明かりを消すなど、姿勢に応じた電気製品との連携サービスも可能。
(2017/3/22 05:00)