[ オピニオン ]
(2017/3/22 05:00)
2020年の東京五輪・パラリンピックの追加種目に採用された空手。その発祥の地である沖縄に3月上旬、県の新施設「沖縄空手会館」が完成した。
県庁や那覇空港にほど近い豊見城城址公園の跡地の3・8ヘクタールの敷地に競技と練習用の道場や研修所、観光客向けの展示施設などを整備。赤瓦と朱塗り板張り外壁の「特別道場」は沖縄空手の伝統をアピールする象徴だ。県は国内外からの新たな集客拠点と位置付ける。
スポーツが沖縄に新たな力を与えている。30年間続く女子プロゴルフ大会「ダイキンオーキッド」はファンのみならず、多くの財界人を集める春の風物詩。野球やサッカーのキャンプ地としても存在感が増しており、試算によると経済効果はプロ野球だけで100億円規模。海外チームの来沖も増えている。
サッカーJリーグ加盟を目指す「沖縄SV(エス・ファウ)」(うるま市)は、元日本代表の高原直泰さんが代表と監督、選手という“三足のわらじ”を務める。「新たな魅力を発信したい」と伝統染織物を用いたチームウエアを共同開発し、地域振興に力を振るう。
スポーツは観光や健康医療、サービスなど異分野と親和性が高い。新たな産業を生み出す潜在力に期待したい。
(2017/3/22 05:00)