[ 科学技術・大学 ]

燃料デブリ、レーザーで溶かし水ジェットで吹き飛ばす 原子力機構などが除去技術

(2017/4/28 05:00)

  • 加工後の試験体表面の状態。左向きの矢印は加工する際の移動方向、上向きの矢印は右から左へ加工を行った後、次の加工を行う際の移動方向

日本原子力研究開発機構と日立GEニュークリア・エナジー(茨城県日立市)、スギノマシンは27日、レーザー加工とウォータージェット加工を組み合わせた燃料デブリ(溶け落ちた核燃料)除去技術を開発したと発表した。断続的にウォータージェットを当てることで、レーザーで加熱され溶けたデブリ片を効率的に取り除けるという。東京電力福島第一原子力発電所の廃炉への適応を目指す。

5・5キロワットのファイバーレーザーと3・2メガパスカル(メガは100万)のウォータージェットを組み合わせる。レーザーでデブリ表面を溶融させ、ウォータージェットでデブリを冷却しつつ吹き飛ばす。ウォータージェットを連続的に当てるよりも、断続的に当てると加工効率がアップする。

実験ではステンレス鋼に対し、深さ3・8ミリメートルで表面を削ることができた。現在は原理検証を終えた段階。今後セラミックスや金属、核燃料などが混ざりあった材料への適応を検証する。

(2017/4/28 05:00)

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