[ 科学技術・大学 ]

阪大、温度応答溶液を作製―次世代太陽電池に応用

(2017/5/1 05:00)

  • (左から)低温、高温、高温から低温へ下げる途中の発光(阪大提供)

大阪大学大学院工学研究科の佐伯昭紀准教授らのグループは、イオンと分子からなる有機・無機ハイブリッド材料で、低温で溶解し高温で析出する温度応答溶液を作製した。低分子では珍しく高温で分離する下部臨界完溶温度(LCST)現象が発現。発光スイッチングも発生した。温度センサーや次世代太陽電池作成プロセスへの応用が期待できる。

同溶液は、メチルアンモニウムカチオン、鉛カチオン、ハロゲンアニオンからなる有機・無機ハイブリッド材料に、オレイン酸とメチルアミンを加えたもの。30度―80度CでLCST現象がみられた。温度変化とともに溶液内のイオンや分子の構造が変化し、高温では微細な結晶構造を形成する。構造変化の過程を次世代太陽電池の成膜プロセスへ応用展開できる。

紫外線照射下では構造変化に伴い低温で青、高温で緑に発光。同グループはハロゲンアニオンを臭素や塩素、ヨウ素に置き換えることで、青から赤まで発光の波長を制御した温度応答溶液を作り出すことにも成功した。

(2017/5/1 05:00)

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