[ ロボット ]
(2017/5/3 05:00)
清水建設とハイボット(東京都品川区)、東京工業大学は、がれきの隙間から進入して内部を調査するヘビ型ロボット「ACM―R4・3」を開発した。5対10個の車輪を持ち、体をくねらせるように隙間に進入する。東京電力福島第一原子力発電所の屋上の調査に投入し、がれきの重なり具合を明らかにした。今後、がれきを崩さずに取り除く上で重要な知見となる。
ヘビ型ロボは全長1・5メートル、直径13センチメートルで、おわん型の車輪が機体の左右に配置され、毎分1・5メートルの速度で進む。先頭にカメラと発光ダイオード(LED)照明を搭載し、内部の様子を撮影する。
ヘビ型ロボを原発に届けるガイドパイプと電源などの投入装置は、クレーン車で原発上空につるす。ガイドパイプなどは上空で回転してしまうため、ファンを設置して風を送って回転を制御する。ヘビ型ロボは遠隔操縦で走行し、投入装置から半径約30メートルの範囲を調査できる。
福島原発では使用済み燃料プールから燃料棒を取り出すために、崩落した屋根を取り除く必要がある。鉄骨やコンクリート板などが複雑に積み重なっており、がれきを崩さずに除去するには、がれきの支持点や、支持点への力のかかり具合などを調べる必要があった。
(2017/5/3 05:00)