[ ICT ]
(2017/5/13 07:30)
(ブルームバーグ)ソフトバンクグループ傘下の米スプリントはTモバイルUSとの合併について予備的な協議を開始したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。米通信業界の再編を巡る最新の取り組みとなる。
関係者らが匿名を条件に述べたところによると、ソフトバンクおよびスプリントの幹部らがTモバイルの親会社のドイツテレコムと非公式の協議を持った。携帯通信業界の合併交渉は政府による周波数帯の入札に関連して4月27日までは事業者同士の協議が禁止されていたため、約1年間停止されていた。
ソフトバンクグループの孫正義社長とドイツテレコムのティム・ヘットゲス最高経営責任者(CEO)は今週投資家に対し、それぞれスプリントとTモバイルについて他社との統合を協議する用意があると語っていた。
合併を巡る業務のための銀行は正式に起用されていないが、各行は業務獲得に向けて動いていると関係者らが述べた。スプリントとソフトバンク、Tモバイル、ドイツテレコムの担当者らはコメントを控えた。ドイツテレコムはTモバイル株65%を保有している。
スプリントとTモバイルの合併は規制上、問題となる可能性があり、どのような形とするかが難しい。スプリントは2014年にTモバイル買収に関心を示したが、規制上の懸念が壁となり頓挫した。Tモバイルの時価総額は約550億ドル(約6兆2500億円)相当で、スプリントを230億ドル程度上回る。両社が合併を提案すれば、通信業界の再編統合を巡るトランプ政権の姿勢を試すものとなる。
スプリントは国内最安値の無制限データサービス提供にもかかわらず契約者数が伸び悩んでおり、Tモバイル側が合併を望むとは限らない。Tモバイルが加わるいかなる案件も、ドイツテレコムの合意を必要とする。
原題: Sprint, SoftBank Said to Start Informal Deal Talks With T-Mobile(抜粋) Sprint, SoftBank Said in Informal Deal Talks With T-Mobile (3)
(2017/5/13 07:30)