[ 自動車・輸送機 ]

ニュース拡大鏡/タカタ、月内にも民事再生法申請へ−法的整理「自然な流れ」

(2017/6/19 05:00)

  • 国内の自動車メーカーは法的整理を歓迎(ブルームバーグ)

欠陥エアバッグ問題で経営が悪化しているタカタが、月内にも民事再生法の適用を東京地裁に申請する方向で最終調整に入ったことについて、複数の国内自動車メーカー幹部からは「法的整理のほうがよい。自然な流れ」などと、透明性が担保できる法的整理を歓迎する声が上がった。負債総額は1兆円を超える見込み。裁判所が関与しない私的整理を主張していたタカタだが、今後は裁判所の管理下で再建を進めることになる。(尾内淳憲)

タカタは民事再生法の申請を検討しているとの報道を受けて「現時点で何ら決定した事実はない」とした。その上で「(外部専門家委員会で)私的整理に限定することなく、あらゆる選択肢が検討されていると了解している」と含みを持たせた。

タカタは2016年2月に弁護士などで構成する外部専門家委員会を発足させ、同委員会に再建計画の策定を依頼した。再建計画では、同委員会がスポンサー候補に推薦した米キー・セイフティー・システムズ(KSS)が設立する新会社が、約2000億円でタカタから事業を買い取り、エアバッグやシートベルトの供給を継続。旧会社には無料の回収・修理(リコール)債務などの弁済を担わせることで協議を進めている。

タカタ製エアバッグのリコール費用の総額は、世界で約1兆3000億円になる見通し。現在は国内外の車メーカー各社がリコール費用の大半を肩代わりしている。今後、車各社は肩代わりしていたリコール費用を債権として届け出るとみられ、実際「株主への説明責任を果たすためにも、必要な求償はしていく」(国内車メーカー幹部)とする。

タカタは当初、法的整理ではリコール部品の供給責任が果たせなくなる恐れがあると主張。私的整理を軸に検討していた。

(2017/6/19 05:00)

総合3のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン