[ ロボット ]
(2017/8/9 05:00)
情報通信研究機構の三浦龍上席研究員と産業技術総合研究所の加藤晋研究グループ長らは、飛行ロボット(ドローン)を169メガヘルツ帯(メガは100万)の電波を使って安定して遠隔制御することに成功した。169メガヘルツ帯は条件が良ければ10キロメートル先のドローンを制御できる。ドローンを中継して別のドローンを制御することにも成功した。ドローンの緊急通信用に技術基盤を確立していく。
ドローンの制御を169メガヘルツ帯から920メガヘルツ帯に切り替えても飛行が安定することを確認した。高度30メートルを飛行するドローンに信号が届くまで約2秒かかり、伝送速度は920メガヘルツ帯の半分になった。周波数切り替えには約20秒かかったため今後高速化する。
現行のドローンの多くは2・4ギガヘルツ帯(ギガは10億)で制御されており、無線LANから干渉されやすいという課題があった。周波数帯によって通信遅延や伝送速度が変わるため、ドローンの操縦性も変わる。収集したデータは安定したシステム構築の基盤になる。内閣府の革新的研究開発推進プログラムで実施した。
(2017/8/9 05:00)