[ ロボット ]
(2017/8/9 05:00)
中京大学工学部の橋本学教授らは、ロボットが道具を扱うために立体形状から柄や器などの機能を推定する手法を開発した。コップやスプーン、金づちなどの立体データに対して、「柄」をつかむ部分、「器」に液体を注ぐ部分などと登録したデータベースを用意する。人工知能(AI)技術で立体形状と機能の対応を学習させる。ロボットがスプーンや金づちなど、似た形状の道具の柄をつかんで扱えるようになる。
生活用品の多くは、機能が同一ならば立体形状が似ていることに着目した。スプーンやフォークなどの柄、液体を注ぐコップの器の部分は形が似ている。そこで一度、形状と機能を登録したデータベースを作成しAI技術で学習した。スプーンやコップ、金づちなどを置いて部位の機能を認識させたところ成功率は92%だった。
画像情報を元に物体の種類を一度認識してから部位の機能を識別する手法と、立体形状データから直接部位の機能を識別する手法を開発。比較すると直接部位の機能を識別する方が精度が高かった。
今後、生活用品の種類をどの程度増やしても精度を維持できるか検証する。また形状と機能のデータベースの効率的な作成手法を検討する。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業で開発した。
(2017/8/9 05:00)