[ 科学技術・大学 ]

日本人特有遺伝子、変異が薬効に関与−同志社女子大など発見

(2017/10/5 05:00)

同志社女子大学大学院薬学研究科の前川京子教授と量子科学技術研究開発機構の安達基泰上席研究員は、日本人特有の遺伝子の変異により、薬剤の効きやすさに重要なたんぱく質「代謝酵素」の立体構造を変異させることを発見した。変異型酵素を持つ人に対応した薬剤や、副作用を抑えた薬剤の開発が期待される。

薬は小腸で吸収されると、肝臓の代謝酵素の働きで「活性型」になり、組織内で血圧や血糖が下がるなどの薬効を発揮する。次に再び肝臓で代謝を受けて無毒化し、排出される。

研究チームは、薬物代謝の個人差を調べるため、高血圧治療薬の一種「ロサルタン」が効かない6%の日本人に見られる遺伝子の変異型に注目。具体的には、代謝酵素の一種で、薬剤の15%の代謝に関与する「CYP2C9」に表れる変異を調べた。この酵素は血圧を下げる薬剤などを代謝する。

X線で正常なCYP2C9とその変異型の立体構造を解析すると、3カ所の薬剤...

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(2017/10/5 05:00)

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