[ 科学技術・大学 ]

東大、量子コンピューター内のエラー影響を高速評価

(2017/11/6 05:00)

  • 量子コンピューターを支える量子回路のイメージ(東大提供)

東京大学大学院工学系研究科の小芦雅斗教授らは、量子力学的な性質を利用した高速計算技術「量子コンピューター」の内部で発生したエラーの影響を、正確で高速に評価する手法を提案した。量子的なエラーを運動の物理モデルに置き換えることで通常のコンピューターでの計算を可能にした。量子コンピューターの高速化のための知見として役立つ。

量子コンピューターは、わずかなエラーを持つ素子「量子ビット」と、そのエラーを訂正しながら計算を続ける「量子誤り訂正」という仕組みが必要になる。

設計の際に素子のエラーをどの程度減らせば、誤り訂正がうまくいくかを見積もることが重要になる。

研究グループは、量子誤り訂正と電子を仲間とする「フェルミ粒子」の運動を表す物理モデルが同一に見なせることに着目した。

複雑な状態を経由するように見える機構が、通常のコンピューターで計算できるような事象に置き換えられる。このため、従来不可能と考えられていた計算を通常のコンピューターで高速で正確に計算できることを示したという。

成果は7日、米科学誌フィジカル・レビュー・レターズ電子版に掲載される。

(2017/11/6 05:00)

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