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METI Journal×日刊工業新聞/エネルギー(上)

(2018/2/20 05:00)

  • コマツ相談役 坂根正弘氏

エネルギーをめぐる議論は複雑さを増し、解きほぐすのが難しい。国民生活や産業活動を支えるエネルギーの将来の姿をどう描いていけばいいのか。コマツ相談役で、2014年に策定されたエネルギー基本計画の見直しを検討する総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の分科会長を務める坂根正弘さんに持論を語ってもらった。2回に分け掲載する。

≪インタビュー/コマツ相談役 坂根正弘氏「資源を残すことが先進国の責任」≫

【化石燃料は枯渇する】

―温室効果ガス排出削減のための新たな国際枠組み「パリ協定」が発効しました。16年に策定された地球温暖化対策計画では、50年までに温室効果ガス排出80%削減という高い目標を掲げています。環境問題とエネルギー問題を両立するには、どのような考え方が必要になりますか。

「私はエネルギーと地球温暖化問題の両方の議論を経験し、問題の本質が見えてきました。いずれも『化石燃料は枯渇する』という視点で考えなければなりません。化石燃料がなくなった時、代替エネルギーがないと経済や国民生活に多大な影響を及ぼします。先進国が大量消費することで、石油は50―100年後にはなくなるかもしれない。最後まで頼らざるを得ないのは石炭です。途上国が発展するには石炭の利用が不可欠。先進国は石炭を途上国に残さねばならない。私はこの信念を絶対に曲げません」

「太陽光や風力など再生可能エネルギーですべてを賄うことが最終ゴールの理想型。ただし課題は多く残されています。再生可能エネ100%でカバーするのが現実的かどうか、しっかり見極めることが大切です」

【原子力技術の向上を考えるべき】

―再生可能エネだけでは難しいとなると、どのような選択肢を持つべきでしょうか。

「再生可能エネ以外には、原子力の使用済み燃料の再利用しか残されていないというのが私の結論。いかに再生可能エネの比率を高められるか、それとともに原子力技術を向上できるかを世界は考えるべきでしょう。原子力にしてもウランは枯渇性資源。だからこそ高速増殖炉の実用化が期待されたわけです。より安全性の高い原子炉を追求しなければなりません。わが国こそ小型モジュール炉や高温ガス炉などあらゆる可能性を追求し、安全性についての技術開発の可能性を探り続けなければなりません」

*続きはMETI Journalでお読み下さい

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(2018/2/20 05:00)

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