[ 政治・経済 ]
(2018/3/19 07:30)
ロシア大統領選挙の投票が18日に行われ、出口調査によると、現職のウラジーミル・ プーチン氏の4選が確実な情勢となっている。欧米諸国との対立がエスカレートする中、プーチン政権は2024年までさらに6年続くことになる。
開票率が50%を超えた段階でプーチン氏の得票率は75.1%と、ロシアの指導者による得票では過去最高となっている。プーチン氏は投票日前に選挙キャンペーンはそれほど行わず、4選の目標を脅かしそうな対立候補も不在だった。一部の候補者が選挙は茶番だとも発言していた。
プーチン氏(65)は18日夜、モスクワの赤の広場の近くで支持者に対し、「皆さんに感謝する。ロシアのための偉大な事業に共に取り組もう。成功がわれわれを待っている」と勝利宣言した。
過去20年間で最長のリセッション(景気後退)による経済の停滞にもかかわらず、プーチン政権は国内のライバル不在の中で続くことになる。英国でロシアの元情報機関員が神経剤で襲われた事件を巡ってロシアが関与したと英国に非難されるなど、対外的には対立が深まっている。プーチン大統領は2014年のクリミア併合後の米国と欧州連合(EU)の制裁や、ロシアによるシリアのアサド政権支持に対する外交的圧力に抵抗してきた。欧米諸国の非難を意に介さないプーチン大統領の姿勢は、超大国として過去を懐かしむ有権者に受けたようだ。
インタファクス通信によると、プーチン陣営のアンドレイ・コンドラショフ報道官は、投票率が上昇したことについて、「われわれは英国に感謝しなければならない。彼らはロシア人の考え方を再び読み違えたからだ」と語った。(ブルームバーグ)
(2018/3/19 07:30)