[ オピニオン ]

産業春秋/桜の散る4月

(2018/4/2 05:00)

きょうは多くの企業で入社式。皆さんの地域で桜は舞っているだろうか。東京の桜は例年より早く3月の彼岸の入りに咲き始め、明けに満開になった。子どもの頃は小学校の入学式が満開だったように記憶するが、今は卒業式が桜の季節。

彼岸の中日は関東で降雪。その1週間後の28日には北関東などで夏日を記録したのだから、暑いのか寒いのか。気象庁によると日本の気温は100年当たり約1・19度Cの割合で上昇しており、特に1990年代以降、高温となる年が頻出しているそうだ。

日本に限らず、地球温暖化が進行しているのだろう。農作物にも影響が出ている。昔、北海道で食べたすしはネタに比べてシャリが今ひとつだった。ここ数年は北海道の2種類のコメが特Aにランクされている。

研究者や農家の努力が実を結んでいるのだろうが温暖化の影響もあるように思う。コメだけでなく果物も産地が移動しつつあるそうだ。温暖化がさらに進めば、そのうちパパイアやバナナを国内で生産し、リンゴやナシ、ブドウなど見慣れた果物を輸入することになるかもしれない。

古来の食文化を守るためにも、なんとしても気候変動を食い止めたい。桜の散る4月はじめの東京で、そう考えた。

(2018/4/2 05:00)

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