[ オピニオン ]
(2018/7/13 05:00)
サッカーワールドカップも大詰め。日本代表の活躍から運の強さも大事だと再度、思い知らされた。初戦は開始早々、相手が退場で1人少なくなったし、3戦目は終盤、日本が時間稼ぎをしている間に別会場の試合でセネガルが同点に追いついていれば、日本の決勝トーナメント進出はなかった。
企業経営者への取材でよく聞くのが運の強さ。ある中小企業の創業者は「人生は運が7割」と言い切る。ライバルも相手に負けまいと必死で頑張るので決定的な差は生まれない。そこで最後に勝敗を分けるのが運なのだと。
かの松下幸之助翁が社員の採用面接で必ず「あなたは運が強い方ですか」と聞いた逸話は有名。運がビジネスに大きく影響するのは、大企業も同じだ。
むろん運をつかむには相応の行いがあってこそ。先述の創業者はすべてのステークホルダーに対し「相手を信頼し、大切にすること。そうすれば間違いない」と強調する。人を大事にすることは運を呼び込むための行いの一つだ。
日本代表の前監督が更迭された理由の一つに選手との信頼関係の欠如があったという。真相は定かでないが、新監督が選手を尊重する方針を重視したのであれば、運を引き込めたことも何となく納得できる。
(2018/7/13 05:00)