[ オピニオン ]
(2019/8/19 05:00)
立秋になっても秋の気配はどこにも見当たらず、うだるような暑さが続く。家から駅まで歩くだけで汗がしたたり落ち、シャツがびっしょりになる。去年の夏も暑かったが、今年はそれに輪をかけた暑さだ。夜の涼気が恋しいが、熱帯夜が続くとそれも難しい。
消防庁によると、8月5日〜同11日の全国の熱中症による救急搬送人員は1万2751人だった。昨年の同期間は8641人だったので、4000人あまり増えた。
救急搬送人員が一番多いのが東京都の1465人(昨年同期間731人)。そのあとに、埼玉県、大阪府、愛知県、神奈川県、千葉県が600人超で続く。都道府県別にみると、約7割が昨年同期間の搬送人員を上回っている。
これほど暑い夏が続くのは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出による地球温暖化が原因なのかもしれない。2016年11月に発効したパリ協定では「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度Cより十分低く保ち、1・5度Cに抑える努力を追求する」ことになっている。
この暑さを考えると、できるだけ早く達成しないと、とんでもなく暑い夏が続くことになりかねないだろう。冷夏は望まないが、ごく普通の“日本の夏”がほしい。
(2019/8/19 05:00)