(2021/3/3 05:00)
サステナブルブランドとともに持続可能な社会をつくる
小さい頃から洋服が大好きで、洋服で誰かのために役に立ちたいという思いがありました。ファッション・社会貢献と検索した際、海外の綿花畑に飛行機で農薬散布している映像を発見しました。そこで暮らす農家が農薬中毒や皮膚炎に苦しむのを見て、自分の好きなものが誰かの犠牲の上に成り立っている社会をはじめて知り、人や地球に迷惑をかけないで洋服を楽しめる社会にしたいと強く感じました。
世界にはインターネット上を中心に、サステナブルな洋服を買える場所やブランドが多くあります。世界中で既に人や環境に配慮した洋服づくりに取り組んでいる人がいるならば、それを日本に持ってこようと考えました。誰かが環境に配慮したいと思った時に選択できる場所をつくろうと、2019年からEnter the E(東京都新宿区)というセレクトショップを運営しています。
ブランドを選ぶ上で、日常で着られるデザインや価格を考慮しています。価格帯は他のアパレルと変わらず、人や環境に配慮しているブランドだけをセレクトしています。またブランド創設者の志・ビジョンなどを見ています。仕入れる際は直接、創設者に会いに行き、洋服の表面では見えない努力や人となりを重視しています。
各ブランドが持続可能な社会に向け努力している姿を丁寧に見せていくため、環境配慮素材の使用や公正取引など、当社独自の認証「サステナビリティーラベル」をつけ、ストーリーとともに紹介しています。デザインだけでなく、ブランドの志や取り組みから洋服を選んでみるのも面白いです。
オンライン上では、ブランドアイテムの紹介や質問に答える「スローファッションショー」を行っています。創設者も参加し、ブランド(作る人)とユーザー(着る人)を直接結んだ意見交換や文化的なファッションの楽しみ方を伝えられる場になっています。
昨今、アパレルは世界で二番目の環境汚染産業だと言われていますが、その中で頑張っている人たちがいること、ポジティブな洋服の裏側を伝えていきたいです。また、在庫ロスをなくすために、将来的に100%受注生産の在庫を持たないショップに切り替えていきたいです。少しでも問題に向き合って行動することが大切だと思っています。
SDGsに向けて 私たちのACTION~ユナイテッドピープル社長 関根健次氏~【地球環境特集より】
SDGsに向けて 私たちのACTION~長岡技術科学大学 国際産学連携センター UEA(エデュケーション・アドミニストレーター) 勝身麻美氏~【地球環境特集より】
【2/26付 本紙第二部「地球環境特集」】持続可能な未来へ
⇒ 「地球環境特集」は紙面PDFでご覧いただけます。(PCからご覧の方)
2020年10月、菅首相は就任後の所信表明演説で、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げました。経団連も6月より脱炭素社会に向けた活動「チャレンジ・ゼロ」をスタートさせており、企業のイノベーションを後押しし、投資を働きかけています。
本特集においては、2050年CO2排出ゼロの達成に向かう産業界の取り組みを中心に、SDGsとビジネスの関わり方を紹介します。⇒ スマートフォンでご覧の方はこちらから紙面PDFをご覧いただけます
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(2021/3/3 05:00)