(2023/2/1 05:00)
中国の習近平体制が政策の一部を修正し、不動産業界やIT産業への規制緩和に動いている。中国へ渡航する日本人への突然のビザ発給の再開も含め、経済のテコ入れを急ぎたい習体制の思惑が見て取れる。
習体制は富裕層の増加が国民の不満を増幅させるとし、これまで中国政府を上回る個人情報を持つIT企業や、バブルによる所得格差を誘発した不動産業界への規制を強化。多額の罰金や融資規制、事業領域の縮小などを講じてきた。
だがゼロコロナ政策を終了させ、安定成長を目指す習体制の政策は徐々に転換。2023年に入ると規制当局は中国プラットフォーマーの金融業務は基本的に是正が終わったとし、配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)はユーザーの新規登録を約1年半ぶりに再開すると発表している。
不動産業も「三つのレッドライン」と呼ばれる業界への財務規制を緩め、融資に上限を設ける総量規制も緩和へと修正し始めた。
日本人へのビザ発給再開も日中ビジネスの促進が目的だろう。中国経済も日本を求めている。3月開催の全国人民代表大会(全人代)で打ち出される経済政策は日中関係に資する内容となるのか、期待しつつ慎重に見極めたい。
(2023/2/1 05:00)
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