(2023/11/1 17:00)
1日の東京外国為替市場の円相場は一時、1ドル=151円30銭台に下落した。前日に日銀が決定したイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の再修正に対し、市場予想よりも小幅な修正だったことが響いた。ただ財務省の神田真人財務官が1日午前、円安進行への対応手段について「スタンバイだ」と語るなど、政府・日銀による円買い・ドル売りの為替介入への警戒感も強まっている。
前日のニューヨーク市場では日銀の決定内容を小幅な修正と受け止め、日米金利差を意識されて151円70銭台まで下落した。市場では「形骸化しつつあるYCCの撤廃など、より踏み込んだ修正を想定していた節がある」(大手銀行関係者)という。
米国経済の底堅さも引き続き意識された。前日に発表された雇用コスト指数が市場予想を上回り、賃金が増加してインフレが続くとの観測が拡大。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め(利上げ)が長期化するとの思惑から高金利通貨のドルを買う動きにつながった。
一方、足元では22年10月21日に政府・日銀が為替介入を実施した151円90銭台に迫っている。神田財務官は22年9月22日に介入を実施する直前にも「スタンバイの状態にある」と発言しており、市場では介入を強く意識している。
(2023/11/1 17:00)
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