(2023/11/6 12:00)
ラインワークス(千葉市花見川区、田村修二社長)は、自動化機械や産業用ロボットを手がける。自社開発の6軸複合型ロボット「ラインマン」は、1トン以上の加工対象物(ワーク)に特化。ワークを回転、昇降、走行させて最適な位置や角度で固定し、重量物の溶接や搬送を効率化する。天井クレーンでつり下げて作業する場合と比べ、作業時間を4割程度短縮できる。
同社は溶接ポジショナーを祖業とし、作業者ではなくワークを動かすことで安全、効率的に作業するための製品を販売してきた。
ロボット開発のきっかけは、鉄道車両メーカーから受けた「ポジショナーに走行機能を付けたものを作ってほしい」との注文だ。このとき開発した機体を基に、2004年にラインマンとして発売。「水平多関節ロボットと垂直多関節ロボットの良いところを融合した」と田村社長は胸を張る。
発売当初は拡販に苦労したが、大手ロボットメーカーが重量物対応のロボットを投入したことでラインマンも注目を浴び、工場の自動化ニーズを追い風に販売実績を伸ばしていった。
積載荷重が1―3トンの機種を用意。顧客の仕様に合わせたカスタマイズ(個別対応)品は5トンまで納入実績がある。建設機械や鉄道車両向けを中心に累計200台を販売した。日本、米国、中国で特許を取得し、海外での販売実績もある。
ロボットの先端に取り付け、治具の段取り替えを削減する自動パレット交換装置「MTロック」といった周辺機器、他社の溶接ロボットと自社のポジショナーを一体化したロボットシステム「スーパー・スケット・ロボ」なども展開している。ロボットやポジショナー単体だけでなく、顧客の要望に応じて生産ライン全体を最適化できるのが強みだ。
「大型ワークの加工は自動化が進んでおらず、人手がかかっている」と田村社長は指摘する。現在の主戦場である建機や鉄道車両向け以外にもニーズがあるとみており、工作機械など他分野にも販売する考えだ。
(2023/11/6 12:00)
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