(2023/11/22 05:00)
21日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=147円台に突入した。1週間前の13日は、約33年ぶりとなる同152円に迫る円安だった。一気に5円程度も円高に傾いたことになる。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測が市場に広がったことが円買いを誘った。米国の10月の消費者物価指数は前年同月比3・2%の上昇と、市場予測の3・3%上昇を下回った。インフレ抑制の利上げ観測はすっかり後退した。
ただ市場は日本経済の弱さを見透かしており、円高は限定的との見方も。日本の個人消費は力強さを欠き、貿易収支も赤字基調で円安に傾きやすい。
そもそも日本企業にとって、望ましい円相場とは。東京商工リサーチによると、2022年末に「1ドル=120円以上125円未満」を「望ましい円相場」と回答した企業が最も多かった。23年は年初の円相場が同129円台、足元では年初より18円も円安水準にある。
全米自動車労働組合(UAW)が1カ月半にわたり行った「ビッグ3」のストライキ。4年半で25%の賃上げを勝ち取った。円安につながるインフレ再燃の引き金とならないか。米国の物価がこのまま落ち着くのか、しばらく見極めたい。
(2023/11/22 05:00)
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