【働き方相談】DX人材の育成方法は?

(2023/12/26 12:00)

【Q】デジタル変革(DX)人材を育成し、DXを推進したいと考えています。ただ、社内でそのノウハウはなく、外部からの採用も予算的に難しい状況です。どのように進めるべきでしょうか?(岐阜県)

【A】まず、DX人材とは、デジタル技術やデータを駆使し、ビジネスモデルや組織の変革を推進する人材です。自社の事業や課題、顧客の悩みを深く理解し、主体性や好奇心を持って新しい価値を創出できる人材が求められます。

DX人材を育成する方法として、座学と実践の組み合わせが重要です。DXに必要なスキルやマインドセットを学ぶため、社外講師によるセミナーやハンズオン研修を活用します。また、座学で得た知識を業務に生かすため、オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)として小さく始められるプロジェクトで実践する機会を提供します。失敗を許す雰囲気も必要です。

新たな考え方や情報、真の課題やニーズを知るために、多様な人とのネットワークを構築します。他部署との定例会や連携、横断的なつながりや勉強会は大事です。それぞれが抱える課題や業務内容の認識、情報やスキルの共有も可能です。外部の人との交流も大切です。さらに、専門性の高いスキルが必要な場合、特定のプロジェクトや課題に対して外部の専門家を一時的に活用するのも手です。また、経営層から何をやりたいのか、目的は何かを明確なメッセージを伝えてもらい、トップダウンの指示やサポートで、全社員がDXの意義を理解し積極的に関与する環境を作りましょう。

小さく始め、とにかく早く成果を出し、成功体験をしてもらいましょう。効果を感じると変革への抵抗が減り、DX推進に前向きになり、動機付けにもなります。最後に、今までとは違う働き方になるため、予算や評価方法などに「例外」を設け、みんながDXに取り組みやすい環境作りは重要です。

経営アドバイザー 飯田剛弘

ビジネスファイターズ合同会社CEO/マーケティングや海外関係の支援、チャットGPT・人工知能(AI)の活用の研修や経営層向けのアドバイザーやサロン運営も行う/中小機構やあいち産業振興機構でアドバイザー/著書に『令和上司のすすめ』(日刊工業新聞社)など7冊。

(2023/12/26 12:00)

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