(2023/12/28 12:00)
ユカイ工学(東京都新宿区、青木俊介社長)は、実店舗販売とオンライン販売を巧みに組み合わせて、売り上げを伸ばしている。オンラインの自社サイトを開設したのは2020年6月。「当社がいろいろなロボットを扱っていることを大勢の人に知ってもらうのが狙いだった」。冨永翼取締役最高マーケティング責任者(CMO)は振り返る。
実際、同社の商品はユニークで、かつ多彩だ。クッション型で、なでると尾を振る「Qoobo」。口の中に指を入れると赤ちゃんのように甘噛(が)みする「甘噛みハムハム」。卓上サイズで、音声で遠距離の高齢の親とやりとりできる「BOCCOemo」。24年7月ごろに発売予定の、呼吸するクッション「fufuly」はクラウドファンディングで10月17日から予約販売を始め、50日間で目標金額の647%にも及ぶ485万8806円が集まった。「いろいろな面白いロボットを手がけている会社だと知名度が上がり、海外客も最近は増えている」(冨永取締役CMO)と明かす。
オンライン販売の強みは営業コストの低さに加え、定価販売ができることだ。実店舗の場所も百貨店の高島屋や、先端商品を扱う東京・渋谷の「b8ta(ベータ)」などと工夫している。高齢者の見守り需要が多い「BOCCOemo」はテレビのオンラインショッピング番組に登場させるなど、媒体の特徴に応じて使い分けている。
オンライン販売では特定期間での割引や、限定グッズをつけたりするなど特典を付ける。冨永取締役CMOは「固定ファンを増やすと同時に、将来はファン同士が集まるファンミーティングなども開きたい」と張り切る。客層の年代は扱う商品ごとにそれぞれ差があり、ミーティングを通じて愛用している商品以外の商品を知ってもらうのも狙いだという。
海外展開でも、オンライン販売は活用できる可能性が高い。「展示会に出展するのも手だが、インフルエンサーに当社商品の情報を発信してもらったり、使用素材や包装で環境配慮していることをPRしたりするほうが効率が高い」(同)と話す。
(2023/12/28 12:00)
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