(2024/1/24 17:00)
財務省が24日発表した2023年の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9兆2914億円の赤字となった。3年連続の赤字。赤字額は過去最大となった22年の20兆3295億円の赤字から大幅に縮小した。資源価格の高騰が一服し原粗油や石炭などの輸入が減少したほか、自動車などの輸出が伸びて輸出額は過去最大を更新し、初めて100兆円を突破した。
輸出額は前年比2・8%増の100兆8866億円と3年連続で増加した。米国向けの自動車や建設用・鉱山用機械などの輸出が増えた。輸入額は同7・0%減の110兆1779億円と3年ぶりの減少となった。サウジアラビアからの原粗油や豪州からの石炭、液化天然ガス(LNG)などの輸入が減った。
地域別にみると、対米国の貿易収支は同34・3%増の8兆7249億円の黒字と3年連続の増加となった。輸出額は同11・0%増の20兆2668億円と3年連続で増加。自動車や建設用・鉱山用機械などの輸出が増えた。輸入額は同1・8%減の11兆5420億円と3年ぶりに減少した。医薬品やトウモロコシなどの輸入が減った。
対中国の貿易収支は6兆6528億円の赤字となった。前年に比べて赤字額が8068億円増えた。輸出額は同6・5%減の17兆7647億円と4年ぶりに減少した。鉄鋼や自動車の部分品などの輸出が減った。輸入額は同1・7%減の24兆4175億円と3年ぶりの減少となった。パソコンや半導体等電子部品などの輸入が減った。
また、同時に発表した23年12月の貿易収支は621億円の黒字と3カ月ぶりの黒字となった。自動車や船舶などの輸出が増え、石炭やLNGなどの輸入が減少した。輸出額は前年同月比9・8%増の9兆6482億円と2カ月ぶりに増加し、過去最大を更新した。輸入額は同6・8%減の9兆5861億円と9カ月連続の減少となった。
(2024/1/24 17:00)
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