(2024/2/19 05:00)
平成元年(1989年)入社としては感慨深いものがある。この年の年末に付けた株価の史上最高値を、約34年ぶりに更新しようとしている。日本経済は「失われた30年」を取り戻すスタートラインに立ったのだろうか、いまひとつ実感がない。
企業の好決算が相次いで、株価も急上昇しているのに、日本経済の成長は低空飛行が続いている。2023年10―12月期の実質成長率は年率換算でマイナス0・4%。2四半期連続のマイナス成長だったのはエコノミストにも想定外だったようだ。
好業績なのに企業の設備投資が鈍い。投資意欲はあるのだが、人手不足で工場の増設や設備の導入が納期より遅れているのか。それとも世界経済の先行きを警戒した投資の先送りだろうか。
賃上げが物価上昇に追い付かず、個人消費も設備投資と同様に3四半期連続のマイナスと水面下。これでは株価急上昇の実感は湧かない。34年前は株式の専門紙を購読している主婦もいた。実感を求めて、そういう人たちが増えるかも気になる。
24年は相場格言では「辰巳(たつみ)天井」の年。株価は天井まで上昇するらしい。能登半島地震が経済に及ぼす影響に留意しつつ、株価が「あの日」をいつ超えるか見守りたい。
(2024/2/19 05:00)
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