働き方相談/【Q】仕事への責任感 どう育てる?

(2024/2/27 12:00)

【Q】仕事への責任感 どう育てる?

仕事でのミスや遅れが起きた際、一部のメンバーが他人や環境を理由にして自己の責任を認めないことがあります。彼らにどう接し、責任感を育てるべきでしょうか。

【A】対話しミスは成長の機会という文化育む

チーム内で責任感を育むためには、メンバー一人ひとりに寄り添うコミュニケーションがカギとなりますが、まずは、行動や起きたことなどの事実を淡々と集め、何が起きたのかを客観的に理解することから始めます。問題の原因を明確にし、感情的な反応を避けることが重要です。

問題発生時には、非難したり「なぜ起きた」と詰問したりするのではなく、解決策に焦点を当てることが肝心です。原因特定のために「何がそうさせたのか?」と問うことも有効です。人ではなく、コトに注目します。また問題解決にあたっては、問題そのものよりも、メンバーへの思いやりを優先することが、チームとして迅速な解決を可能にすると思います。

相手の意見や感情を尊重し、共感を示しながら、客観的なデータに基づいて問題点を指摘し、改善策を一緒に考えます。他責にする背景には、何かしらの不安や不満、恐れや後悔などの感情があります。メンバーの感情を無視したり否定したりせずに、共感や理解を示すことで、メンバーとの信頼関係も築きやすくなり、問題解決に向けた前向きな態度を促せます。

心理的安全性を高めることが大事です。失敗をオープンに話せる雰囲気があれば、メンバーは自然と他人を責めることなく、問題解決に向けて前向きな態度を取ることができます。隠蔽(いんぺい)や不正行為などもなくなっていきます。1対1の面談で具体的な学びや改善点を探ることで、メンバーは自らの行動を振り返り、前進する勇気を持つようになります。問題を個人のミスではなく、成長の機会だと捉える文化を築くことが大切です。

◇経営アドバイザー 飯田剛弘氏

ビジネスファイターズ 合同会社 CEO/マーケティングや海外関係の支援、チャットGPT・人工知能(AI)の活用の研修や経営層向けのアドバイザーやサロン運営も行う/中小機構やあいち産業振興機構でアドバイザー/著書に『令和上司のすすめ』(日刊工業新聞社)など7冊。

(2024/2/27 12:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン