日欧開発衛星「アースケア」打ち上げ成功 雲・大気中の微粒子観測

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  　　　　EarthCAREのイメージ図（JAXA提供）

宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は２９日（日本時間）、欧州宇宙機関（ＥＳＡ）と共同開発した地球観測衛星「ＥａｒｔｈＣＡＲＥ（アースケア）」の打ち上げに成功した。同日（日本時間）７時２０分に米カリフォルニア州からスペースＸのロケット「ファルコン９」で打ち上げ、約１０分後に衛星が軌道に投入され打ち上げは成功した。雲や大気中のホコリやちりなどの微粒子を観測し、気候変動予測や天気予報の精度向上につなげる。

今後はアースケアに搭載された太陽光パネルを展開し、センサーの状況を確認した後に本格運用を始める。

アースケアは雲や大気中の微粒子（エアロゾル）を観測する衛星。４種類のセンサーを搭載しており、中でもＪＡＸＡと情報通信研究機構（ＮＩＣＴ）が開発した「雲プロファイリングレーダー」は、鉛直方向の雲粒やエアロゾルの分布、雲が上昇・下降する速度の計測のカギとなる。衛星から地球に電波を送って上空の雲粒によって散乱した電波を受信する仕組みで、台風のような厚い雲の内部も捉えられる。また従来よりも大型のアンテナを搭載しており、これまでよりも高感度な観測が実施できる。