シンフォニア、慶大に自動細胞培養装置を納入 再生医療向け

(2024/5/29 17:00)

  • スマート化自動細胞培養装置「セルクオリア」

シンフォニアテクノロジーは29日、慶応義塾から自動細胞培養装置「CellQualia(セルクオリア)」2台を初受注し、性能確認を完了したと発表した。次世代の医療として期待の高い再生医療で、高品質な細胞医薬品を安定して製造・供給する。シンフォニアは再生医療分野を新事業の柱に位置付けており、同装置の売上高で3年後に50億円を目指す。

今回受注した2台は、慶応義塾大学殿町タウンキャンパス(川崎市川崎区)の細胞製剤製造施設に設置された。慶応義塾は藤田学園と羽田・殿町地区を中心とした先端医療技術で連携協定を締結しており、同装置はこの中でiPS細胞(人工多能性幹細胞)など再生医療用の高品質な細胞の安定製造・供給に貢献する見通しだ。

シンフォニアは細胞製造の品質管理で著名な神戸大学特命教授の川真田伸氏と共同で装置の開発を進めてきた。工程を監視しながら全自動で医療用の細胞を製造することを可能にした。2021年に開発を完了し、自社の「神戸ラボ」(神戸市中央区)と英国幹細胞バンクで実証実験を実施。良好な成績を得て、23年5月にパリで開かれた国際細胞医療学会で発表した。

(2024/5/29 17:00)

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