(2024/6/4 12:00)
仕事をする上で、男女の役割や能力に差はないという信念を抱いてきました。もちろん性別固有のライフイベントはありますが、性別によらず仕事の機会が公平に得られることが大事で、そのことが個人のキャリアアップや組織の発展につながると考えます。現在、広報文化部とリスク統括部を所管していますが、私の仕事ぶりを評価してくれた上司やお客さまへの感謝の思いを抱きながら、働きがいのある公平な組織づくりを心がけています。
入行した1990年は、男女雇用機会均等法の施行5年目とはいえ、総合職でも大きな差がありました。入行後、男性に比べ女性は職務が限定的かつ昇進の機会が乏しく、悔しい思いをしたことが何度もあります。男性と同じキャリアを得るには「1・8倍努力し、実績を出す必要がある」と考えた一方、きめ細かなお客さま対応を心がけました。その結果、地域やお客さまのお役に立てたことの経験知が仕事へのやりがいや自信につながりました。
後に8年間務めた広報文化部長は、報道・広告宣伝・地域貢献分野を担う全国でも珍しいポストですが、経験のない分野で全くの手探り。業務上の判断や実践において軸になったのは、「(その業務は)地域・お客さまに資するか」でした。
他方、30代のころには支店の融資課長や次長に昇進しても、お客さまから「男性に代わってくれ」。能力が男性に及ばないとの固定観念があったのでしょう。社会が変わる大切さも肌身にしみました。
社会の“空気”の変化を感じ始めたのは太宰府支店長となった2010年ごろでしょうか。今も女性にハンディキャップは存在します。それでもチャンスが公平に与えられる若い世代をうらやましくも思います。行内でも、合併により西日本シティ銀行となった04年以降、歴代頭取の旗振りで女性が働きやすい制度の制定や充実が進みました。私も経営層となり、多様な人財が公平な土壌で活躍できる風土づくりと人財育成に尽力していきます。
(2024/6/4 12:00)
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