(2024/8/22 17:00)
アジア、高水準を維持
日本工作機械工業会(日工会)が22日発表した7月の工作機械受注実績(確報値)は、前年同月比8・4%増の1239億4200万円と、3カ月連続で増加した。中国などのアジアで高水準を維持するなど、外需がけん引した。地域や業種で状況に差はあるが、日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「第4四半期以降の本格的な増加局面に向けて、一進一退を繰り返しながら地固めが進む転換期にある」との認識を示した。
外需の地域別の受注額では、中国が同65・9%増と4カ月連続で増加。2カ月ぶりに300億円を下回ったものの、300億円近い受注が継続しており高水準を持続している。
中国では旧式機械を下取りし、最新機械への置き換えを促す補助金が下支えとなっているほか、電気自動車(EV)や次世代スマートフォンへの活発投資が持続している。補助金効果の持続性が注目されるが、稲葉会長は「(7月の中国政府の支援強化策の発表などを受けて)この先も長期にわたる下支えが期待される」とした。
北米は、同9・6%増の269億4300万円で2カ月ぶりの増加。米国やメキシコで大型受注があり2カ月ぶりに250億円を上回った。欧州は夏期休暇などもあり、同23・2%減の147億1000万円と7カ月連続で減少した。
内需は同9・3%減の357億300万円で23カ月連続の減少。自動車関連を中心に6月の受注反動減などで、2カ月ぶりに400億円を割り込んだ。稲葉会長は「引き続きまだら模様の状況下で一進一退の動きが続く」と見る。
(2024/8/22 17:00)
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