(2024/9/5 12:00)
パナソニック社内分社のエレクトリックワークス(EW)社は、電気設備のサプライチェーン(供給網)管理(SCM)システムを今春に稼働した。災害などに備えてサプライチェーンを強靱(きょうじん)にする狙いがあり、有事の状況把握に過去は10日ほどかかっていたのを1日に短縮した。部材の調達リスクを減らして、安定した事業継続計画(BCP)の運用を目指す。
パナソニックEW社は富士通のプラットフォーム(基盤)を活用したSCMシステム「EWレジ」を国内17拠点と海外1拠点に導入した。前身となる富士通のシステムは2023年から稼働しており、今回の刷新で全社的な情報共有や状況把握を自動化した。
従来は数万点の部材の情報を部門ごとに異なるデータで管理しており、参照に時間がかかっていたが、EWレジはサプライヤー約3000社の地理情報や発注情報を統合して管理する。災害の発生により供給が滞りそうな場合、いつ部材切れが起きるのかを即座に把握できるようになった。
在庫管理や長期販売予測の策定といった機能もある。パナソニックEW社が扱う製品品番は10万を超えており、「半年から1年以上先の予測は属人的に対応しにくい。人工知能(AI)で計算し、製造・販売・在庫(PSI)計画を安定させる」(森下賢治サプライチェーン統括センター所長)という。
大瀧清社長は「供給網の強靱化戦略を実現し、設備インフラ事業の社会的責任を果たす」と力を込める。
(2024/9/5 12:00)
総合1のニュース一覧
- USスチール買収阻止 バイデン政権、最終調整(24/09/05)
- 7月の実質賃金、0.4%増 2カ月連続のプラス(24/09/05)
- 三菱ケミカルグループ、化学品物流対応へ旗振り 共同輸送・デジタル基盤構築(24/09/05)
- インタビュー/ コーユーレンティア取締役専務執行役員・寺澤重治氏 レンタル備品にデザイン性提案(24/09/05)
- エレクトリックワークス BCP対策、部材3000社 即座に把握(24/09/05)
- マツダ、HV向け新エンジン開発 現行機は4種に集約(24/09/05)
- ブラザー、小型MCに歯車加工機能 eアクスル生産対応(24/09/05)
- 変わる潮目2024 企業のトップに聞く(10)アステラス製薬社長・岡村直樹氏(24/09/05)
- 芝浦工大とベルギー大、デジタルヘルスで共同研究 先端技術持ち寄り(24/09/05)
- 産業春秋/「デフレ脱却宣言」いつ?(24/09/05)