「雇用・福利厚生守る」 日本製鉄、USスチール従業員に文書

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  日鉄はＵＳスチールの雇用や福利厚生を守ると約束した（ブルームバーグ）

日本製鉄は２４日、買収を計画する米鉄鋼大手、ＵＳスチールの従業員に宛てた文書を公表した。買収に反対する全米鉄鋼労働組合（ＵＳＷ）の執行部が買収をめぐる誤った情報を記した文書を公表したことを問題視し、日鉄から正確な情報を発出した。ＵＳＷ執行部に対しては日鉄との協議に応じるよう求めた。

文書は今回の買収交渉に当たる森高弘副会長名義でＵＳスチールの従業員に送られた。日鉄がＵＳスチールの高炉の操業を長期にわたって維持し、雇用や福利厚生を守ることを約束。安価な輸入品に対する通商措置の決定に干渉しないことや、買収が米国の国家安全保障の強化につながる旨もあらためて示した。これらの約束には法的拘束力があるとも記した。

ＵＳＷはここ数週間、日鉄の買収計画が国家安全保障上の懸念になるなどと主張する文書を公表していた。

日鉄は２３日までに対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）に買収計画を再申請した。ＣＦＩＵＳによる審査結果は１１月の米大統領選の後に持ち越される公算が大きくなった。