慶大と9社、AI新拠点設立

(2024/9/24 17:00)

米大・MSと共同研究

  • 「慶應AIセンター」の開所式に臨む関係者ら

慶応義塾大学とKDDIやソフトバンクなど9社は24日、最先端の人工知能(AI)研究を進める「慶應AIセンター」を設立したと発表した。慶大の17研究室が参加し、企業との共同研究を進める。米カーネギーメロン大学(CMU)や米マイクロソフト(MS)とも協業し、日米でAIやロボットを研究する。10年間の長期パートナーシップとなる。

慶應AIセンターでは言語や画像を学んだ基盤モデルの開発や、基盤モデルを用いたロボット研究、自律型AIと人との共生研究、科学的発見のためのAI研究を進める。センター長には慶大の杉浦孔明教授が就いた。

日米の大学の連携に加え、産業界の知見を取り込んでAIの社会実装を進める。日本からは通信2社以外に伊藤忠テクノソリューションズ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソニーリサーチ(東京都港区)、トヨタシステムズ(名古屋市中村区)、NEC、東京海上ホールディングス、TOPPANホールディングスが参画する。

AIの開発事業者と利用事業者が大学をハブに協業し、まずは基盤モデルなどの技術を開発する。慶大の人文社会系の研究者と連携してAIの社会的リスクの側面でも研究を発展させる。

センター設立に当たっては米国大使館が慶大にAI分野での研究連携を打診した。短期間でのパートナーシップ組成となったため、人的な交流の深いCMUと結ぶことになった。24日の開所式では慶大の伊藤公平塾長が「満を持しての発足となる。日米のトップ研究者や産業界と先端研究を推進したい」と抱負を述べた。

(2024/9/24 17:00)

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