産学連携で赤潮予測アプリ開発へ 九大と双日

(2024/10/7 05:00)

海水・気象データで挙動想定

  • 赤潮予測アプリで養殖業安定化を後押しする

 九州大学と双日は7日、養殖業者向けに赤潮発生の被害軽減に向けた共同研究を始めると発表した。海水や気象データなどを基に1週間先まで赤潮の発生や挙動を予測するアプリケーションを開発し、防除剤の散布といった事前対策に取り組めるようにする。長崎県と佐賀県にまたがる伊万里湾で2025年度まで実証実験を行い、その後本格展開を目指す。赤潮により魚が呼吸困難で死んでしまい、甚大な被害を受けることから養殖業の安定化を支援する。

 両者は共同研究契約を締結し、九州大学大学院総合理工学研究院の山口創一助教が開発したシミュレーションモデルを活用する。地形や淡水の流入、気象変動に応じた内湾環境の変化などに基づき、赤潮の発生予測や想定移動経路をスマートフォンのアプリの地図上に表示する機能を開発する。

 養殖業者は赤潮の到来予測を基に、プランクトンの細胞を破壊する防除剤を海面に散布したり、餌やりを止めたりすることでプランクトンの増殖を抑制できる。まず毒素を産生する能力の高いプランクトン「カレニア ミキモトイ」を対象にアプリ開発を進める。

(2024/10/7 05:00)

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