川重、水素混燃エンジン公開 実証設備の運用開始

(2024/10/29 17:00)

  • 年間4000時間の運転で、都市ガスのみと比べ約420世帯分の二酸化炭素(CO2)削減が可能になる

川崎重工業は29日、神戸工場(神戸市中央区)で体積比30%水素混焼の大型ガスエンジン発電プラント実証設備の運用を開始し、報道関係者に公開した(写真)。開発中の舶用水素デュアルフューエル(DF)エンジンについても、12月に陸上試験を兵庫県明石市内で始める計画。水素エンジンの研究開発が実証や運用フェーズに相次ぎ移行する。

神戸工場で運用を始めた実証設備では、高圧水素ガストレーラーによる水素供給設備と都市ガスへの水素混合ユニットを設置した。水素を5―30%の任意の割合で混合できる。2025年にも、同設備の知見を生かした水素混焼モデルを市場で展開する。

舶用水素DFエンジンは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によるグリーンイノベーション基金を活用して開発を進めている。水素使用量は95%以上(発熱量ベース)で、出力は2メガ―3メガワット(メガは100万)。12月にディーゼルモードで運転開始し、25年に水素供給設備が立ち上がった後に水素モードで運転を始める。

(2024/10/29 17:00)

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