日系電子部品、8月の世界出荷1%減 JEITA調べ

(2024/10/31 17:00)

電子情報技術産業協会(JEITA)が31日発表した日本メーカーによる8月の電子部品世界出荷額は、前年同月比1%減の3842億円となった。最大市場である中国向けの出荷額は前年同月から横ばいだったが、欧州向けは同15%減の356億円に落ち込んだ。欧州市場における電気自動車(EV)への需要低迷が背景にあるとみられる。車の電動化により電子部品の搭載数も増えるため、EV販売の減速に電子部品メーカーは少なからず影響を受ける。

品目別の出荷額では、受動部品が同1%増の1837億円。このうち出荷額に占める割合が最大のコンデンサーは同1%増の1277億円だったが、抵抗器は同4%減の155億円。抵抗器メーカーのKOAによると、自動車1台当たりに搭載する抵抗器の数はエンジン車は約3500個である一方、EVは約5800個だという。

また、スマホ内蔵カメラの手ぶれを防止したりピントを自動で合わせたりするアクチュエーターは同11%増の484億円。米アップルの「アイフォーン16」シリーズやシャープの「アクオス R9プロ」など国内外スマホメーカーはカメラを高機能化している。こうした潮流からアクチュエーターへの需要が高まっている。

(2024/10/31 17:00)

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