(2024/11/22 12:15)
小学生の頃、童話をよく読んだ。家にあった『世界童話文学全集』や学校の図書館にあった物を含め全集は3種類くらい読んだ。日本やギリシャの神話から、欧州、英米、ロシア、インド、中東、中国と範囲は広い。
人は物語を勧善懲悪に持っていきがちだが、童話の世界に善悪はない。いろいろな人がいて理不尽もある。人や社会についての洞察があり、そこから得た知識や感情は私の人生観のバックボーンとなっている。
小学生で読んだアレクサンドル・デュマの『巌窟王』も面白かった。主人公が無実の罪でどん底に突き落とされても、はい上がり復讐(ふくしゅう)する過程が痛快だ。高校生になって『モンテ・クリスト伯』として知られるようになってからも再読した。つらいことがあっても辛抱強く生き、希望を持てることを教えてくれる。
吉川英治の『三国志』は中学生で読んだ。登場人物の人物像と活躍が面白く、諸葛孔明の知恵や策略に感心した。中国の物では司馬遷の『史記列伝』にも学ぶことが多く、漢詩も特に李白が好きだ。
本に出てくる、いろいろな人物像から生き方を学んだ。世の中や歴史は善悪だけでつくられるのではないと知り、生きるとは何かと問うようになった。
中学校では科学部に入って科学雑誌を読むようになった。先輩に見せてもらったのが『科学図鑑 第1巻 第23号 化学と実験』(世界文化社)。その中で特に原子の構造に興味を持った。原子の組み合わせでいろいろな物質ができることに驚いた。そして原子の配列と性質との関係や、化学反応の世界に惹(ひ)かれていった。
季語を集めて使用例も示した『季寄せ』(高浜虚子編)は、疲れると開く。例えば12月であれば、そのときの句の例を読んでみる。その時々の気持ちに響く季語を使って湧き上がってきたものを詠むこともあり、日記を付けることに似ている。五・七・五で詠むことは自分の心を見るようでもある。
(2024/11/22 12:15)
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