特集・連載
日刊工業新聞電子版に掲載された人気の連載企画をまとめています。(記事は掲載日時点の内容です。)
ピックアップ
(33)初亀醸造
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酒蔵紀行(33)初亀醸造−手作りの1万円純米大吟醸 (2014/7/23)
江戸時代は東海道の宿場町として栄えた静岡県藤枝市岡部町。初亀醸造はこの地で高品質な酒造りに取り組み、全国にその名を知られる。1977年には純米大吟醸「亀」を発売。1本(1800ミリリットル入り)1万円(現在は消費税込みで1万2857円)と発売当時は日本で最も高い酒だった。今では多...
(32)喜多屋
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酒蔵紀行(32)喜多屋−”オール福岡”で世界一に (2014/7/16)
5月の週末、初夏を思わせる陽気。喜多屋の酒蔵にほど近い自社田で、蔵人たちにまじって酒米の苗箱を運び並べる木下宏太郎社長の姿があった。地元八女で酒造好適米認定を目指す「吟のさと」の育苗に取りかかっていた。 昨年、喜多屋の「大吟醸極醸喜多屋」がインターナショナル・ワイン・チャレンジ...
(31)岡田本家
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酒蔵紀行(31)岡田本家−廃業とどまり2人で手作り (2014/7/9)
岡田本家は、現在兵庫県加古川市で唯一活動している酒蔵だ。加古川の伏流水の水質が酒向きなことから、市内には伏見や灘の大手酒造業者の下請けとして活躍する酒蔵が集積していた。日本酒の消費量減少とともに、大手酒造業からの仕事が減り、市内の酒蔵が閉鎖されていった。 岡田本家も、2010年...
(30)近藤酒造
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酒蔵紀行(30)近藤酒造−雪山から「寒九の水汲み」 (2014/7/2)
「恵まれた新潟五泉のおいしい水とコメの良さ、このアドバンテージを生かして地域密着で酒造りする」。大和屋(屋号)の8代目、近藤伸一はこう言い切る。この地域の豊富に湧(わ)き出る井戸水を使い、五百万石の酒米も自社栽培している。 近藤は水による地域おこしを考えていたところ、酒販店から...
(29)吉乃川
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酒蔵紀行(29)吉乃川−地元の人が飲む酒を造る (2014/6/25)
古くから、みそ・しょうゆ・酒といった醸造業が多く集まる新潟県長岡市摂田屋地区に本社を構える吉乃川。天文17年の創業で460年以上の歴史を持ち、新潟県内最古といわれる酒蔵だ。 「一に水、二に米」と取締役の峰政祐己は同社の酒造りについて語る。吉乃川の仕込み水は、蔵の敷地内から湧き出...
(28)竹の露
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酒蔵紀行(28)竹の露−竹林に囲まれて酒造り (2014/6/11)
日本有数の穀倉地帯として知られる山形県庄内地方。東北の霊場として名高い出羽三山信仰の地も抱える。竹の露の酒蔵は出羽三山神社の門前町として栄えた歴史を持つ羽黒地域にあり、庄内平野の豊かな自然の中で酒造りに励んでいる。 創業は1858年(安政5)。かつて羽黒地域では修験僧たちの行事...
(27)無法松酒造
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酒蔵紀行(27)無法松酒造−老舗の味、あえて一新 (2014/6/4)
旧小笠原藩の城下町だった小倉(現北九州市)。同地で唯一の酒蔵が1877年(明10)創業の無法松酒造だ。近隣に国の天然記念物指定のカルスト台地・平尾台や福智山が広がり、酒造りに不可欠な良質な水が手に入る。初代の山家弥三郎は小倉に駐屯中だった文豪・森鴎外と親交があり、近くの法圓寺には...
(26)遠藤酒造場
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酒蔵紀行(26)遠藤酒造場−素人発想で新たな酒造り (2014/5/28)
遠藤酒造場の「渓流」は、毎年、モンドセレクション金賞や国際味覚・品質機構(iTQi)最優秀味覚賞など数多くの国際的な賞を受賞している。6代目当主の遠藤秀三郎は「目標を高く、世界の賞をとりにいくことで、向上心を持って今後も仕事をしたい」と強調する。 1982年、東京工業大学工学部...
(25)木内酒造
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酒蔵紀行(25)木内酒造−微発泡、ビールタンク利用 (2014/5/14)
常陸の国那珂郡鴻巣村の庄屋だった木内儀兵衛は、水戸藩に年貢米を上納していた。この年貢米の余りを酒にしたのが、木内酒造の起源だ。 幕末、水戸は尊王攘夷思想の中心地で、徳川斉昭の腹心だった藤田東湖の実父の実家が木内家の近所にあった。儀兵衛と東湖が同世代だったこともあり、親交を深めて...
(24)御代桜醸造
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酒蔵紀行(24)御代桜醸造−社員杜氏が地元米で手作り (2014/4/23)
酒蔵は旧中山道の太田宿跡にある。この地で茶屋を営んでいた渡辺松五郎が1893年に地元の酒蔵を買い取り醸造を始めた。以来、日本酒「御代櫻(みよざくら)」は、近くを流れる木曽川の伏流水を使い、今も同じ場所で造られている。 2000年に入社4年目だった社員の酒向博昭を杜氏に起用した。...