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クラウドでコーディングに集中:開発者が簡単かつ大規模にコードを実行できるIBM Cloud Code Engine

(2021/4/30)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:日本IBM


執筆者:ハリシュ・グラマ(Harish Grama:IBMクラウド担当ゼネラル・マネージャー)、ウィリー・M・テハダ(Willie M. Tejada:ISV/構築エコシステム担当ゼネラル・マネージャー兼チーフ・ディベロッパー・アドボケイト)

あらゆる業界の企業では、パンデミック後の世界でデジタル・トランスフォーメーションを追求するために、これまで以上にハイブリッドクラウド・アプローチが採用されています。実際、IBM Institute for Business Value調査 ( https://www.ibm.com/thought-leadership/institute-business-value/report/covid-19-future-business ) の対象となった企業の64%は、パンデミック中にクラウド・ベースの業務への移行を進めたと回答しています。このような企業では、開発者はデジタル・トランスフォーメーションを実現するアプリケーションの迅速な革新と構築を行っています。具体的には、開発者はオープンソースのコンテナ・プラットフォームを利用することで、ベンダー・ロックインを回避し、異なる環境間でアプリケーションを容易に移行することができます。

しかし、開発者にとっての現実は、現在使用されている最も一般的なアーキテクチャーでも複雑さに満ちています。そのため、開発者は、新しいコンセプトを構成して管理する方法を学ぶ必要があり、本来ならアプリケーションのコーディングに費やすことができる時間が奪われることになります。

開発者がコアな業務に取り組むことができないと、企業ではイノベーションのスピードが低下し、収益が減少し、競争力が低下するリスクが生じる可能性があります。このような課題の解決を支援するため、IBMはクラウドネイティブのワークロード向けに、新たなフルマネージド型のサーバーレス・プラットフォームを導入しました。開発チームの時間を節約するために構築されたこのプラットフォームを使用することで、開発者たちは基盤となるインフラストラクチャーの課題に対処する必要がなくなり、コーディングに集中できます。

IBMが提供を開始したIBM(R) Cloud Code Engine ( https://www.ibm.com/cloud/code-engine ) は、あらゆる業界の開発者がわずかな時間でアプリケーションのビルド、デプロイ、スケールを行うことができるように設計されており、その料金はコードの実行時にのみ発生します。チームが新たなスキルを学習し、ビジネス・ニーズを満たす適切な環境を構築するまでに数週間かかっていたのは、過去のことになります。Code Engineは業界をリードするセキュアでオープンなビジネス向けクラウドである「IBM Cloud」で提供されるフルマネージド型のサーバーレス・プラットフォームです。

Code Engine の一般提供において、ダラス、フランクフルトに加えて、東京マルチゾーン・リージョン(MZR)でもCode Engineを利用できるようになりました。これにより、ワークロードを身近な地域に展開したり、3つのMZRすべてに展開して高可用性のあるソリューションを構築したりすることが可能になります。

Code Engineでは以下を実現します。

アプリケーションの開発に集中できる。Code Engineは、必要な業務を簡素化して、アプリケーションを開発する時間を確保するように設計されています。クラウド・ネイティブのコンセプトに慣れていない開発チームまたは熟練したエキスパートで構成されている開発チームのいずれであるかにかかわらず、Code Engineを使用すれば、プラットフォーム固有の深い経験がなくてもアプリケーションを作成し、迅速に実行することができます。また、インフラストラクチャー固有のコードを設定するなど、余分な時間を費やす必要はありません。必要なことはソース・コードやコンテナ・イメージ、アプリケーションの動作に関するアイデアだけであり、Code Engineが残りのすべてに対応します。
コードの実行時にのみ料金を支払う。Code Engineでは、コードの実行中にのみ料金が請求されます[1]。アプリケーションをゼロにスケール・ダウンするか、ジョブまたはビルドを実行していない場合はリソースを消費していないため、料金が請求されません。このため、あらゆる規模の企業で、クラウドネイティブ開発が利用しやすくなります。
短時間でデプロイする。Code Engineを使用すると、追加の作業なしで、ラップトップ上で実行しているアプリケーションを短時間でクラウドにデプロイできます。アプリケーションはセキュアなクラウド環境で実行されるため、開発者はコーディングに再び取り掛かることができます。


開発者には、Call for Codeとのコラボレーションを通じて気候変動に対抗 ( https://developer.ibm.com/callforcode/ ) するソリューションを構築しながら、Code Engineの実践的な経験を積むことができる機会を用意しています。これにより、コンテナ化されたクラウド・アプリケーションをデプロイする環境の構築と管理に関して時間をかけて学ぶよりも、アイデアとイノベーションに集中することができます。詳細については、以下を参照してください。

欧州分子生物学研究所の開発者が生物医学データ・マイニングを加速化

Code Engineはあらゆる業界の開発者が利用できるように設計されています。例えば、欧州分子生物学研究所 (EMBL) ( https://www.embl.org/ )では、生物学および医学の研究を大きく前進させ、最終的には糖尿病や癌などの疾患に対する新たな治療法を発見するためにCode Engineを活用しています。

EMBLのアレクサンドロフ(Alexandrov)研究チームは、METASPACE ( https://metaspace2020.eu/ ) と呼ばれるオープン・ソースのクラウド・ソフトウェアを開発しました。このソフトウェアを使用して、世界中の科学者が組織切片からのメタボロミクス・データ内で分子を検索できます。METASPACEを使用することにより、研究者はどの細胞内に薬が蓄積しているかを調べることができます。これは、少ない副作用でこれらの疾患を治療するための新たな治療法の発見に役立ちます。

空間メタボロミクス・データセットは大きく、分子の発見には高度なカスタム・アルゴリズムが必要であり、METASPACEを使用する科学者コミュニティーの拡大により高いコンピューティング能力が求められたため、チームはクラウドを採用しました。

別のクラウド・プロバイダーからIBM Cloudに乗り換え、METASPACEの実行にCode Engineを使用した結果、EMBLはより高いスケーラビリティーを実現し、インフラストラクチャーにかかるコストやリソース・プランニングに必要な労力を減らすことができました。また、Code Engineによりデータ処理を効率化し、その結果、キュー内のデータを精選するためにかかる時間を大幅に短縮できたため、科学者向けにMETASPACEを改良する上でも役立ちました。以前は長いキューが原因で発生し、科学者を何時間も待たせることになっていた遅延も、現在ではわずか数分に短縮されています。

「私たちは、差し迫った生物医学の課題に対処するために世界中の科学者が利用するソフトウェアを開発しているため、科学者や開発者の時間は最も貴重なリソースです。この時間を無駄にすることはできません」と、EMBLのチーム・リーダーであるテオドール・アレクサンドロフ氏(Theodore Alexandrov)は述べています。

「IBM社と協力することにより、私たちは今までできなかった形でクラウド・コンピューティングを活用することができます。また、以前は研究者が大量の空間メタボロミクス・データに埋もれて利用できなかった分子情報にアクセスできるようになりました。METASPACEの新たなコンピューティング・テクノロジーを活用することにより、科学者の基礎研究、そして糖尿病や癌などの疾患に対する効果的な治療法を開発する科学者たちの世界的な取り組みを支援することができます」

開発者が思いどおりにソリューションを構築することを可能に

スウェーデンの物流技術会社であるSiB Solutions社では、倉庫階からの映像を使用して工場の作業員を誘導し、サプライ・チェーンの問題を防止するSaaSソリューションを構築するためにCode Engineを活用しています。

Code Engineを利用することにより、SiB社は複雑なインフラストラクチャーの構成から開発者を解放し、その負担を軽減しています。またCode Engineにより細かい制御も可能になります。例えば、多数の異なるクラウド・サービスを使用してソリューションを構成してデプロイする代わりに、アプリケーションをどのように実行したいかを指定し、その仕様をCode Engineに入力します。これにより、SiB社は数分で仕様どおりのアプリケーションを稼働させることができました。

「このソフトウェアを開発したとき、これはサプライ・チェーンの頭痛の種を減らすことができる、物流業界にとって重要なソリューションであると確信しました」と、SiB Solutions社CTO、スヴェリル・ヴァルゲリソン氏(Sverrir Valgerisson)は話します。「以前は、さまざまなクラウド・サービスに合わせてソフトウェアを調整する必要がありました。IBM Cloud Code Engineは、ソフトウェアにどのように動作してほしいかという私たちの仕様に基づいてプロセスを管理してくれるため、管理上の負担がかなり減ります」

クラウドは多くのことを約束しています。開発者を取り巻く障壁を取り除き、インフラストラクチャーにかかわらずクラウドネイティブなアプリケーションを構築できるように設計されたハイブリッドクラウド機能により、IBMは、あらゆる業界の組織が、セキュアでオープンなハイブリッドクラウド・コンピューティングを利用しやすくします。ワークロードの実行に関してCode Engineで提供される機能について詳しくは、こちら ( https://developer.ibm.com/series/ibm-cloud-code-engine-managed-serverless-platform/ ) をお読みください。また、無料評価版 ( https://cloud.ibm.com/registration?target=https%3A//cloud.ibm.com/codeengine/overview/ ) をご活用ください。

IBMは5月にCall for Code教育イベントを共催します。このイベントでは、Code Engineを使用して、スケーラブルでクラウドネイティブなアプリケーションを開発してデプロイすることにより、気候変動に対抗するソリューションを構築します。このイベントの詳細および最新情報については、https://developer/ibm.com/callforcodeをご覧ください。

5月8日:Call for Code ― Code Engineスキルアップ・デー
5月22~23日:Call for Codeでみなさんのスキルを生かし、要求に応えましょう― Code Engineハッカソン


Code Engineにより、参加者はコンテナ化されたクラウド・アプリケーションをデプロイする環境の構築と管理に関して時間をかけて学習するよりも、アイデアとイノベーションに集中することができます。このイベントおよび今後のCall for Codeイベントに登録し、ご自身の開発スキルが、差し迫った世界的な問題の解決にどのように役立つかをご確認ください。

コードを実行せよ。容易にそして大規模に。

以上

当報道資料は、2021年4月28日(現地時間)にIBM Corporationが発表したブログの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://www.ibm.com/cloud/blog/cloud-made-easy

Code Engineについてさらに詳しくはこちらをご確認ください:
・Code Engine 提供開始( Code Engine とは)
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm-cloud-code-engine-is-now-generally-available/

・コンテナのデプロイ
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ideploying-containers-to-ibm-cloud-code-engine/

・バッチジョブの実行
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/running-batch-jobs-in-ibm-cloud-code-engine/

・ソースコードのデプロイ
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/deploying-source-code-to-ibm-cloud-code-engine/

IBM Cloudについて
詳細については、https://www.ibm.com/jp-ja/cloud をご覧ください。

IBM、IBM ロゴ、ibm.com、IBM Cloudは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml (US)をご覧ください。

注釈
[1] 料金は、ワークロードによって消費されるメモリーやvCPUと着信HTTPコールに基づいて算出されます。

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※ ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

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