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近代の巨匠による油彩画とフラワーアーティスト東信のコラボレーション企画!黒田清輝、ルノワールが描いた花の時の流れを、移ろいゆく生花の映像で追う

(2018/11/21)

カテゴリ:イベント

リリース発行企業:ポーラ美術館

近代の巨匠による油彩画とフラワーアーティスト東信のコラボレーション企画!黒田清輝、ルノワールが描いた花の時の流れを、移ろいゆく生花の映像で追う

絵画に描かれた時間をたどる「名画の時間」展にて展示。12/8(土)~3/17(日)

ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)では、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当てる「名画の時間」展を12月8日(土)より開催します。絵画作品は時間と共に変化することも動き出したりすることもありません。しかし、絵画に描かれた世界にはいくつもの「時間」が表現されています。







左:黒田清輝《菊》1912年(大正元)油彩/カンヴァス 右:東信《Drop Time-菊-》2018年 ビデオ (C)AMKK





本展では、特別企画としてフラワーアーティストとして活躍する東信(あずま・まこと)がポーラ美術館収蔵の花の絵画とコラボレーションした映像作品「Drop Time」シリーズを展示します。本作は、《菊》(黒田清輝 1912年(大正元年))、《アネモネ》(ピエール・オーギュスト・ルノワール 1883-1890年頃)、秋の花々を思わせる《日本風の花瓶》(オディロン・ルドン 1908年)の3点を、生花によって再現しさらにその花々を数週間にわたり撮影し花の命の移ろいを記録することで、こぼれ落ちていくような時間を表現した映像作品です。絵画に描かれた「時間」の表現を、東信によるコラボレーション作品を交えて体感できる機会です。


Drop Time -日本風の花瓶-

Drop Time -アネモネ-

【東信氏・コメント】


私は2015年より「名画と花」というテーマで過去の偉大なる先人たちが描いてきた花の名画を、「活ける」という行為を通じて模写する試みをはじめた。それは日々刻々と変化する短命な花々を前に、ゴッホやピカソ、ルドンやルノワールといったさまざまな画家たちが、どのような視点で、どのような思いを馳せて描いたのか、その心に自らの心を重ねていくような作業であった。
今回ポーラ美術館が『名画の時間』という展覧会を開催するにあたり、収蔵される名だたる名画の中から3点、現代風に再解釈をして活けさせていただくという貴重な機会を頂いた。そして今までは「模写」として写真におさめてきた花々に、今度は命を吹き込み、そこから動き出す「時間」を追いかけ、映像化することにした。花々は自由に動き、揺れ、あるものは美しく咲き、あるものは静かに朽ちてゆく。水は濁り、花びらは散り、葉は変色する。それらは花が単なる物体ではなく、我々人間と同じように尊い「時間」を刻む命の姿であることを物語っている。
私たちはこれらの「時間」を体感しながら、改めて名画を覗き込む。おそらく画家たちも描いていく中で移り変わる花の時間を眺めていたにちがいない。だとすると、描かれた花の姿は単なる花の一瞬ではなく、彼らの記憶の中に宿る花の命そのものだということに気付くだろう。

■東信(あずま・まこと)プロフィール
フラワーアーティスト
2002年より花屋を営み続け、現在は東京・南青山にてオートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」を構える。2005年より、こうした花屋としての活動に加え、花・植物による表現の可能性を探求し、彫刻作品ともいえる造形表現を始める。ニューヨークでの個展を皮切りに、ヨーロッパやアメリカを中心に先鋭的な作品を数多く発表するほか、2009年より実験的植物集団「東信、花樹研究所(AMKK)」を立ち上げ、世界各地の美術館やアートギャラリー、パブリックスペースなどで作品発表を重ねる。
近年では人と花の接点を模索するプロジェクトも精力的に展開。独自の視点から植物の美を追求し続けている。www.azumamakoto.com


■ポーラ美術館コレクションによる「名画の時間」
音楽や映画とは異なり、絵画作品は時間と共に変化することも動き出したりすることもありません。しかし、描かれた世界にはさまざまな「時間」が表現されています。わずかな時間を閉じ込めた「瞬間」だけでなく、同時代のモティーフを取り入れることで表される特定の「時代」や、文学作品と交わることで生まれる「物語性」など、その表現方法はさまざまです。形を持たない「時間」とは、絵画においてどのように表現されるのでしょうか。近代において大きく変化した時間の概念は、人々の生活だけでなく画家たちの表現にも影響を及ぼしています。本展覧会は、ポーラ美術館が収蔵する珠玉の作品のなかから、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当て、画家たちの探究の軌跡を辿ります。
ラウル・デュフィ《パリ》1937年 ポーラ美術館蔵

■会  期:2018年12月8日(土) – 2019年3月17日(日)
■出品点数:*計80点(油彩45点、版画35点)
■主な出品作家
アルフレッド・シスレー、クロード・モネ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、アンリ・ルソー
フィンセント・ファン・ゴッホ、ジョルジュ・スーラ、アンリ・マティス、ラウル・デュフィ、
パブロ・ピカソ、マルク・シャガール、高橋由一、黒田清輝、東山魁夷、杉山寧、平山郁夫
■本展のみどころ
1.「瞬間」の情景や「時代」の空気、「永遠性」など、絵画における「時間」をテーマに、ポーラ美術館の1万点のコレクションから選んだ珠玉の作品約80点を展覧します。
2.形をもたない「時間」を描くために、画家たちがどのようにモティーフや表現方法を選んだのか。西洋絵画、日本の絵画、版画と幅広いジャンルの作品を通して探ります。
3.東信氏とのコラボレーション作品や展示の仕掛けによって、絵画に描かれた時間を体感しながら、作品を鑑賞いただけます。

■ポーラ美術館について
2002年に神奈川県箱根町に開館。ポーラ創業家2代目の鈴木常司が40数年間にわたり収集した、西洋絵画、日本の洋画、ガラス工芸、古今東西の化粧道具など総数約1万点を収蔵。
<開館時間> 9:00~17:00 (入館は16:30まで)
<休館日> 無休(展示替えのための臨時休館あり)
<所在地> 〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
<TEL> 0460-84-2111
<入 館 料> 大人1,800円/シニア割引(65歳以上)1,600円/大高生1,300円/中小生700円

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