[ その他 ]
(2016/2/24 05:00)
親戚の高校生が希望の大学に合格したとの報せを聞いて、受験シーズンの真っただ中であることを思い出した。25日からは国公立大学の2次試験が始まる。第1志望校の本番を前に緊張している受験生も多いだろう▼最近の大学入試はだいぶ様変わりした。推薦入試や、志望書や面接を重視するアドミッション・オフィス(AO)入試が増え、その分、一般入試の割合は減った。今年は東京大学と京都大学も推薦入試を初めて導入した▼学力試験で高得点を取ることも個性や能力の一つではある。だが、それだけでは測れない要素もたくさんある。推薦やAOの増加は、それを積極的に評価する傾向が日本の大学で強まった証左だ▼一般入試を経ずに合格した学生に対しては、学力が低いとか、勉学の習慣が身についていないなどの批判もあろう。しかし一般入試を過大視して”万能のモノサシ“だと考えるのはどうだろうか。少なくとも最近の流れには逆行している▼大学は本来、自分が知りたいことを学ぶところ。入学後に何を得るかが重要だ。どんなプロセスで入学しても学べる内容に変わりはない。受験生諸君、まずは関門を突破して、大学で学べる喜びを一日も早く実感してもらいたい。
(2016/2/24 05:00)