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[ 科学技術・大学 ]
(2016/12/21 05:00)
宇宙誕生の際、物質と同じだけあったとされる「反物質」の一つ、反水素原子の性質を実験で詳しく調べることが可能になったと、日本や英国、デンマークなどの国際研究チームが発表した。論文は20日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
現在の宇宙は、ほぼ物質だけでできていると考えられている。実験が可能になったことで、反物質が消滅し、わずかしか残っていない謎に迫ることが期待できるという。
研究チームに参加している東京大学の石田明助教によると、反物質はエネルギーを与えると物質と1対1のペアで生成され、物質とぶつかると消滅する特徴がある。ビッグバンで大量に生み出されたと考えられている。研究チームは、スイス・ジュネーブにある欧州合同原子核研究所(CERN)で、反水素原子をエネルギーの高い状態に移行させる実験を行い、詳細に観測した。
水素原子でも同様の実験を実施しており、比較することで物質と反物質の違いの有無について研究が進むと見込んでいる。
(2016/12/21 05:00)
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